再び、鹿島にて。
　（第６回鹿島まるごとクイズ参戦記）

　昨年は風が吹くクイズをする環境としてはあまりなって欲しくない環境で行われた。
　参加者はいつも以上に少なく、ひねくれた問題も出なかったせいか、我々（の一部）が優勝した。
　今年も優勝目指して・・・という気にはあまりなれなかった。
　状況は昨年よりもひどい、大雨だったからだ。

　恒例となった松大前での集合。雨が降っていたので今野・座嘉比の二人がすでに待機。原付族にはこの雨はやはり厳しいのか・・・と思っていたら、すぐ側に堀内ご夫妻の愛車日産マーチがすでにスタンバイしていた。いそいそと乗り込んだは良かったが、さすがに野郎が後ろに３人も乗り込むときつい。

　痛い思いをしながら一路、北条鹿島の渡船場まで送っていただく。裕志さんはいつものように参加しないとおっしゃったので、真寿美さんと四人で残りのメンバーを待つ。越智くんは実家の東予からＪＲで、岡田くんは雨にも関わらず原付でやってくる。しばらくして、渡辺・松本のおねえさまが仲良くいらっしゃる。

　雨は少し小降り。状況は良くならないが、まあ去年のように、高波で内港から遠回りでいくのよりましか、とか考えてたら渡船で鹿島にあっという間に到着した。

　去年はレクレーションがあったから良かったけど、今年は雨で中止になってしまった。仕方がないから小さい小屋で待機。こうなるとする事がない。問題集を引っぱり出して、ひたすら早押しの練習。それも終わってしまって、単にしゃべるだけの時間になる。

　周りが騒がしい。手品をしてる。クイズをしに来たのではなく、引っかけにきた連中のようだが・・・・、おいおい高校生がタバコ吸うなよ、第百生命「吸いません」の契約ができないぞ〜っと。

　雨はどしゃ降りに変わった。こんなに雨が降ったのは久しぶりだろう。
　相変わらずクイズは始まらない。真寿美さんはお休み中。

　ステージの方から歌が聞こえてきた。なんとかというセクシーユニットがライブをしていた（注２）。去年の神田聖子の方が良かったな。

　その間、暇な我々はチーム分けをする。ジャンケンでリーダーを二人決め、ドラフト制でメンバーを決める。あらら、またリーダーになってしまった。越智くんもなったようだ。

　どうも私にとってリーダーとは、天職のようなものらしいな。

　クイズ大会の前はいつもハイなのに、あまりボルテージは上がらない。変な日だった。

　前をネズミ男が通り過ぎた。あとで気づいたが、雨男、江刺伯洋（注３）だったらしい。

　そうこうしているうちに、予定を繰り上げて、12時からクイズが始まった。

　ルールが発表される。いつも通りに○×で10組にしたあと、三択ではなく、準決勝から早押しで２組に絞り、決勝で一騎打ちだそうだ。さっさと終わらされるには良いのかな？

　個人的には嬉しい限りだが・・・○×を抜けなければ問題だが。

　気合いが入らないままクイズは始まった。

　「北条市内の国道はすべて追い越し禁止か？」という問題。バイパスがあるからそれはないだろうから×に行く。案の定、ぞろぞろ×に移動。まあどっちにしてもＯＫだ。正解が発表される。やっぱり×だ。ふ〜。

　と油断してたらへんてこな問題が出た。「北条鹿島では今年４頭の鹿が生まれ、現在もすくすくと成長してるか？」なに〜？また変な問題だ。鹿島らしい問題に悩む。結局私のＡチームは○、Ｂチームは×に移動。今年はここで終わったか・・と空想に耽っていると、正解が○だった。びっくり。こうなったら勝ち進むしかないなとこの日初めてやる気になる。

　そして、緊張の一瞬。

　「ジャガイモには男爵イモがあるが、伯爵イモもあるか？」という問題。

　やっと出た○×らしい問題に迷う。直感で「え〜い○だ○！」と叫んだ。珍しく直感通りの方向に行ってしまった。あ、間違えたと気付いたときにはすでにロープが張られていた。ん〜人数的にはやり直しもあるから良いかと諦め切り。「正解は・・・・○」お！やった！勝ち抜けた！この日初めて叫んだ。嬉しかったと言えばそうだが、自力で初めて抜けられたことが嬉しかった。さあて次は早押しっと。

　チーム名は？と尋ねられて、全員大学生だから・・・という安直な理由で「おとぼけ大学生」と決めた。早くもその出番がやってきた。一番最初にステージへ。江刺アナの一番近いところ・・・。

　そうこうしてるうちに問題が出た。一問目のアルゼンチンを他のチームに取られるも、すかさず「太宰府天満宮」を取る。ちゃんとローカルニュースを見ててよかったと思った(ただしニュースはテレビ愛媛です、すいません)。しかしその後が長かった。「白鳳文化」を岡田くんが取るまでは手も出なかったが、その後すぐに「フランス」を取れた事で一気に決勝に進出した。やれやれ。

　うんざりしたことは、もう一組がなかなか決まらなかったことだ。答えやすい問題を出してればなんとかなったのに・・・。

　もう一組が「化工チーム」に決まって、あれ？どっかで聞いたことあるような・・・。と考えているうちにアンケートに記入する機会があった。昨年優勝した、という事実はあえて伏せておいた。そうしてるとステージに呼ばれた。決勝だ。

　さっそうと壇上に上がる。江刺アナに「どうしてキャプテンに？」と聞かれたので、「ええ、ジャンケンで」「なんだ」とつっこまれる。毎度のことだが。というより、真剣にキャプテンを決めてる暇なんかあるのかな？

　隣のチームのインタビューを聞く。やはり愛媛大学応用化学科の研究生らしい。相手に不足無し。

　いよいよ決勝、なのにボルテージは相変わらず低い。完全に疲れてる証拠だ。

　相手が地雷にひっかかった後、「あばれ御輿」「論より証拠」を岡田くんが取り、楽な体制になった。相変わらず低いテンションの中、「４２１９５ｍ」という何ともせこい問題を取り(しかし何メートル？では４２．１９５kmでも科学的には正解だと思うんだが)、「７５歳」という問題では危うく間違えそうになった。事実、ラジオでも「危ない、危ない」と言っているのが聞こえた。某時効直前で捕まった容疑者かい。

　しかしその後が長かった。なかなか正解が得られない。「タイ」の問題を取ろうと思ってボタンを押そうかな・・・ブー。あらら。時間切れかい。

　運命はなんとも悪戯好きなものだ。

　「……、北条市の市の歌は何番まである？」という問題。すでにランプが回っていた。あらら、押してしまった。まあ良いか、と覚悟して、

「３番！」

　優勝した。まさか去年とウイニングアンサーが同じとは・・・。

という訳で、我々５人は賞金30万円を手に入れました。一人あたま６万円・・・あれ、どっかで聞いたことあるような金額・・・（注４）。

記：玉井　幸一